Blog

世界遺産のコンサートホールを襲った暴徒たちの投石

美しいコンサートホールを見るのは好きですか。好きです。機能的で響きの美しいホールもいいけど、装飾が超絶美しいホールも大好きです。日本のコンサートホールはどちらかというと機能的なホールが多いですけれど、ヨーロッパには装飾がすんごいホールもある。

バルセロナにある「カタルーニャ音楽堂」(1908年完成)も装飾が素晴らしくて、クラクラする。世界遺産なんですよ。行ったことないけど。でも写真から見た感じ、めちゃくちゃきれいそうですやんか。死ぬまでに行ってみたい場所の一つであります。

https://www.palaumusica.cat/

この音楽堂が暴徒の攻撃にあったという話。

劇場が直接的に暴徒の攻撃対象となったわけではなくて、スペインの人気?ラッパーのパブロー・ハーゼルの逮捕に抗議するグループが窓ガラスに石を投げつけ、ステンドグラスを含めいくつかが破壊されたというニュース。残念。なんでこのラッパーが逮捕されたかっていうと、王室を侮辱し、テロを肯定する発言を繰り返して来たからなのだとか。遠い日本では現地の感覚は分かりづらいですが、逮捕は表現の自由に対する弾圧なのでしょうか。こういうの、難しいですね。ただし暴力はだめだ。

実際の襲撃時の映像:

この時、劇場ではバロック・ヴァイオリニスト、リナ・トゥール・ボネのコンサートが行われていたが、300人の聴衆とともに一時安全な場所に避難したのだそうです。劇場も暴徒を非難する生命を出しております。

ところで、リナ・トゥール・ボネの来日公演に不肖私、関わらせていただいたことがあります。ビーバーの《ロザリオのソナタ》全曲を2日で、っていうコンサートを企画させていただいたのです。NHKのテレビ収録もありました。ビーバーの《ロザリオのソナタ》っていうのは、ヴァイオリンの調弦を1曲毎に変えて演奏するっていう、そこそこ気の触れた作品で、途中に弦を交差させるというにわかには信じられないアクロバティックな調弦もある。

なんでこんなの演奏できるんですか、って尋ねたところ、いや演奏できないわよとケラケラ笑っていましたが、こんな曲を書く人も書く人なら、演奏する人も演奏する人やわ(いい曲なんだこれが)。