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コロナで仕事を失ったヴァイオリニストが犬のお洋服ビジネスで成功

イギリスの若いヴァイオリニスト、フリーランスとしてあちこちで演奏をしてきたシャーロット・モーズリーさんは、昨年コロナが勃発すると同時に先の2年間の仕事がぜんぶ消えた。なので、新しいビジネスを始めて成功した、という素晴らしいお話。

https://www.birminghammail.co.uk/whats-on/shopping/pandemic-forced-violinist-find-new-20101149

ヴァイオリンとかピアノとか、ともかく楽器というのは習熟に時間がかかるし、子どもの頃から本腰を入れてやらないと「プロとして活躍することは“絶対に不可能”」という恐ろしい宿命を背負っている。なので、長年かけた情熱なんかを考えると、方向転換をすることは非常に難しい。

しかし、シャーロットさんは柔軟な考えで、犬のお洋服を編むビジネスを始めたのだ。自分の2匹の愛犬、ヒューゴとテッドの名前をとってヒューゴアンドテッドという会社を設立。すでに注文は1000点を超えていて、連日数百もの注文が殺到している!という。

すごいっすね。シャーロットがお洋服編み編みビジネスを思いついたきっかけは、テッドのせいなんだよ。いけないね、テッド。なんでかって言うと、テッドが泥だらけの池に落っこちて、お洋服がすっかりだめになっちゃったんだ。その時、シャーロットは思いついた!新しいのを買うんじゃなくて、編んだらいいんじゃない?

実は彼女は趣味でクラシック音楽家のための洋服を作っていたのだ。なぜワンちゃんにも作ってあげないんだろう?

出来たお洋服を着せてFacebookに掲載したところいろんな人たちから「自分にも作って!」というメッセージが来た。なので、すぐさまリクエストを受けて、服を作ったのみならず、オンラインストアで販売を開始。どんどん注文が来たので、いまでは3人を雇ってじゃんじゃんやってるで!!どんな体型の犬にも対応します。飼い主が自分の犬のサイズを計測し、色、デザインを選んでオンラインで注文は完結!お値段も20ポンド(3000円ぐらい)からと大変お得!!

なお現在注文してから届くまでおよそ3週間だそうです。可愛らしいお洋服の数々を、見よ!!

https://www.hugoandtedltd.com/

シャーロットは、将来的にはヴァイオリニストに戻りたいと思っているが「いまのところこのビジネスが上手く行っているので最大限に活用したいし、ビジネスで得たお金は、いま苦労している音楽家たちに還元したい」と語っている。素晴らしすぎる。

ヴァイオリニスト、シャーロット・モーズリーのウェブサイト:
http://www.charlottemoseley.co.uk/

先日私はベルリン在住の友人とチャットしましたが、ドイツでは、生活がうまくいかないなら一時的に音楽家を離れるという選択肢もある、という雰囲気が出来ていて、エンタメが戻ってきたらまた戻ればいい、ぐらいの気持ちでいる人も結構いるよ、とのことでした。日本の音楽家の皆様も、こういう事例を参考にしつつ、いや、こういう成功例っていうのはあまりそこかしこに転がっているものではないかも知れませんけれど、ぜひフレキシブルに生き抜いてください。