というわけでさきほど結果が出ました。優勝したのはジョナタン・フルネル!フランス!27歳!おめでとうおめでとうおめでとう!!
https://news.in-24.com/lifestyle/music/55724.html
あー、自分がブリュッセルでこのコンクールに通ったときのことを思い出しました。優勝者は・・・セルゲイ・ハチャトゥリアン!!ドッカーン!!ってホールが揺れたのは今でも思い出しますし、その直後に、第2位は・・・・ヨシフ・イワノフ!!って発表があった瞬間ホールはブオオオオオッ!!つってもっと激しく揺れたんすよね(地元ベルギー人だったから)。ああ思い出したらまた目頭が熱くなりました。泣いてきます。
戻ってきました。つーわけで残念ながら今回のコンクールは無観客だったのでホールは揺れなかったのですが、結果は以下の通り。
優 勝 ジョナタン・フルネル(27歳、フランス)
第2位 セルゲイ・レーディキン(29歳、ロシア)
第3位 務川慧悟(28歳、日本)
第4位 阪田知樹 (27歳、日本)
第5位 ヴィターリ・スタリコフ(26歳、ロシア)
第6位 ドミトリー・シン(26歳、ロシア)
Jonathanだからジョナサンでもいいんでしょうけどとりあえずジョナタン。ベルギーの漫画はタンタン、近代オリンピックを始めたのはクーベルタンで、エリザベート国際コンクールで優勝したのはジョナタン。オーイエー!!下のアドレスからファイナルの演奏全曲を聴けますよ
https://queenelisabethcompetition.be/en/candidates/jonathan-fournel/4885/
なおフランス人ピアニストが優勝するのはこのコンクール史上3回目です。ピエール=アラン・ヴォロンダ(1983年)、フランク・ブラレイ(1991年)に続く3人目となる。やったね!ちなみに国別でいくと・・・
ロシア(ソ連含む):9名
フランス:3名
アメリカ:2名
ドイツ:2名
イスラエル:1名
チェコ:1名
ウクライナ:1名
レバノン:1名
となり、ロシア(ソ連)が強いのはいいとして(ええんか)意外や意外、今回のフルネルの優勝によってフランスが2番目につくということになりました。うおうおうおうお。魚魚魚々。なお「ソ連」のくくりの人たちは実際にはモルドバの人とかいるんですけど、そこら辺はご容赦ください。
本人のウェブサイトにある経歴を見てみますと、フランスのストラスブールにほど近い、右側の街(いい加減な表現)サルブール生まれ。ピアノを始めたのは7歳とあり、これはかなり遅くはじめた部類に属します。
ブルーノ・リグット、ブリジット・エンゲラー、クレール・デセール、ミシェル・ダルベルトに学び、ジャン=フレデリック・ヌーブルジェには伴奏ピアノ(というか今どきの書き方がしてあって「コラボレーティブ・ピアノ」、要するに伴奏と書くと主従関係にあってピアノが「従」的に響くからってことで室内楽的な意味合いで使う、わりと最近の言葉です)も学んだ。
華々しいコンクールの経歴があるわけではありませんね。ヴィオッティ国際で優勝しているけれど2013年のことなので、その後鳴かず飛ばずだったという感じでしょうか(勝手に失礼なことを想像してごめんなさい)。今回このような巨大な栄冠を手にしたわけでありまして、おめでとうおめでとう!!と申し上げたい。人生は何がおこるかわからん。一発逆転や!!!
とは言え、コンクールはあくまでも通過点であり「結婚式が無事に行なわれた」ぐらいの意味合いであって、ここまでコンクールの準備のため短距離走で来たかもしれないが、これからは長距離走にシフトして長いキャリアを無事に走り遂げることに集中して行かないといけないのであります。結婚生活が破綻する人も多いのと同じでコンクールで優勝したからと言って人生が保証されるわけではありません。今後の息の長いキャリア形成をぜひ目指してほしいと思います。コンクールのときが一番輝いていたね、と言われるわけにはいかないのだ。
えっ・・・・私?私なら妻といまでも仲良しです(自称)。