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メニューイン国際コンクール、栄冠は18歳のスペイン人へ

© Tam Lan Truong

大ヴァイオリニストのユーディ・メニューインを記念して開催されているメニューイン国際コンクールは普通のコンクールよりもさらに若い人たち向け。シニア部門が16-21歳までで、ジュニア部門は15歳以下。

https://2021.menuhincompetition.org/

コンクール史上2度目となるアメリカで開催!とせっせとコンクールのウェブサイトが書いているので私は大いに混乱したんですよ。ほんとうにアメリカに人が集まってコンクールをしているのだろうか?で、ようよう調べて見ましたらオンラインでした。やっぱりまだオフラインで実施するのはいろいろと障壁が高いのでしょうね。エリザベート国際は本当によくやっている。

というわけでそのメニューイン国際コンクールの優勝者が発表されました!(5月22日)おめでとうおめでとう!!シニア部門で優勝したのは18歳のスペイン人、マリア・ドゥエニャス(本人公式サイト)。いや、実に・・・・スペイン人らしいお名前だ!!スペインの「ニョ」とか「ニャ」とかそういうお名前、狂おしいほどに大好き。

2002年生まれの彼女はの才能はすでによく認められていて、日本財団からグァルネリ・デル・ジェス「ムンツ」(1736年)を貸与されているんですよ。財団のウェブサイトの貸与者のところに名前を連ねている。恐らくこの動画でもその楽器で演奏しているのだと思われます。若さと情熱があふれる演奏をどうぞ:

このたびメニューイン国際コンクールに優勝したことで、優勝賞金2万ドル(217万円ぐらい)およびクリストフ・ランドン製作の弓の2年間貸与に加えてロンドンのベアーズ国際ヴァイオリン協会所有のストラディバリウスが2年間貸与されることとなった!

なに・・・・??

つまりですよ、なんと彼女はグァルネリ・デル・ジェスとストラディバリウスという超貴重な楽器を2ケいっぺんに手元に置くということになるんではないですか!だとしたらすんげえわ!!今日はグァルネリ、明日はストラディバリウス、あさってはエレキヴァイオリン、しあさってはトイピアノ(スヌーピーのあの男の子が好きなんで)と、気分によって様々弾き分けることも可能。こういう極めて特殊な状況にいる人は世の中にはほぼ絶無でありましょう。うーん、羨ましい、バタッ(気絶した音)。

ムクッ(起き上がった音)。「えっ・・・・私のおうち?5000万円ぐらい、かな・・・」「えっ・・・・私の楽器?2つで5億円ぐらい、かな・・・」とかそういうことになりましょうか(下世話な話で申し訳ありません)。桁が違う。いや、正確にはお借りしている立場なので自分のものではないわけだが、それでも時価総額数億もの小さな楽器が目の前にあるというのは、ご想像いただければおわかりになると思いますが非常に手に汗を握るシチュエーションであることは間違いありません(保険には必ず入っています)。