作曲家のフレデリック・ジェフスキが、亡くなりました。
大学生の頃ようやくジェフスキという名前を目にしてその音楽に触れたのですが、名前の感じから勝手にポーランドの方かと思っていたのですが、いや実際にポーランド系ですが・・・・アメリカ人です。アメリカ人だよ、と聞いたときはおったまげました。えっ!!
そう、マサチューセッツ生まれ。ハーバード大学そしてプリンストンでも学んだ現代音楽作曲家。奨学金を得てヨーロッパへ。イタリアではダラピッコラに師事。政治的な作曲家としても知られる。住んでいたのはベルギー。
そう、ベルギーらしいんですよ(最晩年もベルギーだったかどうかは知らないのですが)。私も住んだことのある国で、地元の人からも聞いたところではどうも首都のブリュッセルに住んでたらしいんですが、リエージュで長く教えていたこともあってリエージュに住んでるんじゃないかな、と言った人もいました。
4歳でピアノを始め、作曲も同じ頃にするようになった。小さな頃から不協和音を駆使した音楽を書いていたが、それを見て取った教師のチャールズ・マッキーはシェーンベルクやショスタコーヴィチの音楽を教えた。左翼的な人物だったマッキーはジェフスキにヘーゲル、ショーペンハウエルの哲学も教えた。
ジェフスキと言えばまずは長大なピアノ作品《不屈の民変奏曲》ですか。The People United will never be Defeatedという原題で「団結した民衆は決して敗北せず」的な意味。チリの革命歌です。この歌に基づいた、1時間もかかる長い長い作品ですが、20世紀音楽としては聞きやすいし(?)効果的な作品でもあるからか、それなりに知られている、、、、と思う(やや弱気)。
1986年、40代後半の作曲家本人の手による、怒りに満ち満ちた、暴力的なとも言える演奏をどうぞ。