最近、朝一番に起きるのは次男です。私の布団の上に毛布を広げ、その毛布が温泉だと言ってドサッと乗っかってくれます。重いです。時々膝が入るので痛いです。これを幸せな重みと言うのでございます。日々の、限られた楽しみの一つであると告白せねばなりますまい。
で、その温泉なんですが、どうやらもともと温泉なのではないようで(って矛盾していますか)、温泉のもとをふりかけ入れてくれるのです。次男は言った。ハイッ、コレ、オンセンネー、と言って、右手をフリフリ、温泉のもとを入れてくれた。ツムラに感謝する。3歳児には温泉の本物と温泉のもととの区別はまだつかないようだ。で、今日は何温泉なの。ンートネー、キョウハ、イシカワケン。なるほど、石川県ってことは、加賀温泉でしょうか?山代温泉ですか?チガウチガウ、イシカワケン。なるほど。
・・・本物の温泉にふたたび行けるようになるのは一体いつになるのでしょうか。今日は雨です。今日もおうちにこもって掃除、片付けなどに精を出すよりないのだ。
さて、本日は訃報が届きました。私が武蔵野文化事業団にいたころ、何度かご出演を頂いたフラウト・トラヴェルソ奏者にして、天才チェリストであるクリストフ・コワンの奥様、マリア・テクラ・アンドレオッティ氏が先月、3月2日にお亡くなりになったそうです。驚きました。
これはパリ在住のフォルテピアノ奏者、金子陽子様からのメールによって伝えられた報です。慌ててさきほど検索してみましたら、ニュースとしてフランスのウェブサイトでも報じられていました(すなわち公表されている)ので、このブログを書いております。
死因は上記サイトには書かれておりませんが、急逝されたとのこと。コロナではなさそうですが、突然の死にコワン氏はじめご家族ご関係者の悲しみはいかほどのものであったかと想像いたします。何度かコンサートを通じ関わった者として、お悔やみを申し上げます。
コワン氏とともに最後に日本にお越しになったのは、2018年4月でした。その時に書いたブログ。クリストフ・コワン氏が所蔵する、非常にレアな、レプリカなどではない「オリジナルのアルペジオーネ」を用いての、シューベルトのアルペジオーネ・ソナタなどを含むツアーでした。米子に行ったり、兵庫にいったり、名古屋に行ったり、横浜に行ったり、、、、。
コワン氏は物静かな方ですが、マリア・テクラ・アンドレオッティ氏も(私がフランス語を話さないからなのかもしれませんが)、わりあいお静かで凛とした佇まいの方だったと記憶しております。享年64。まだまだお若かった。