Blog

パリ・オペラ座を長年支えたソロヴィオラ奏者、自転車事故で死亡

パリ・オペラ座でソロヴィオラ奏者として40年近くに渡り活躍したローラン・ヴェルネー(61)、パリで自転車事故にて死去の報。

オペラ座の公式アナウンス:

#HOMMAGE C’est avec une immense tristesse qu’Alexander Neef, les musiciens de l’Orchestre et le personnel de l’Opéra de…

Opéra national de Parisさんの投稿 2021年5月4日火曜日

ワーグナーの聖地であるバイロイト音楽祭でも活躍した数少ないフランス人の一人という素晴らしい経歴の持ち主。蛇足ですが、バイロイト音楽祭のオーケストラには「バイロイト祝祭管弦楽団」という名前もありますけど、ここは固定メンバーじゃなくて毎年あちこちから演奏家が集まってくるんですよ。オーディションとかはなくて確かお呼びがかかってはじめて参加できるんだったと思います。やはりドイツ系の演奏家が多いそうですが、こうやってフランス人が参加していることもあります。

しかし自転車事故とは。

私も若い頃から自転車に乗っていて、若い頃は・・・中、高、大といずれも片道約3kmを自転車でぶっ飛ばして通学していました。特に登りになると燃えてたんよね。いまから思うと危ないことしてましたよね。いきなり雪が降ってきて下り坂で滑って転んで車に轢かれそうになったこともあるし、傘を前輪に挟んで一回転したこともあります。危ない。

自転車事故と言うとフランス人作曲家のエルネスト・ショーソンも思い出してしまいますが(田舎で自転車に乗っていて下り坂で壁に激突して即死)、自転車、みなさまもお気をつけ下さい。本当に人生何が起こるかわからない。歩いていたって、車やバイクに載っていたって、あるいは家で静かにしていたって、死ぬときは死ぬ。生きることは死のリスクを常に抱えている。とはいえ、ある程度は安全に配慮することでリスクは低減出来るかもしれない。自転車で動き回る皆様、今一度安全を確認して下さい。そして今日も一日ステイホームで。ノーマスクピクニックなんか絶対に参加しちゃダメ、絶対。中止になったと聞いてたけど、やっぱりやってたらしいっすよね。何を考えているのか。ダメ、絶対。

お亡くなりになったLaurent Verney氏の簡単な経歴:

1980年から84年までパリ国立高等音楽院でセルジュ・コロやブルーノ・パスキエらに学び、25歳でパリ・オペラ座管弦楽団のソロヴィオラ奏者になった。教育にも積極的に携わり、若い頃よりパリ国立地方音楽院やパリ・オペラ座アカデミーなどで教えた。2021年2月にリヨン国立高等音楽院のヴィオラ教授に就任したばかり。

メニューイン、デルヴォー、インバル、チョンなどの指揮で協奏曲を弾いた。デュメイ、アンゲリッシュ、エーベルレ、エマール、コセ、メイエ、ケラス、ベルノルド、パユ、デマルルケット、タメスティ、カプソン兄弟などと共演してきた。現代音楽にも積極的に関わり、シャリーノ、クセナキス、タケミツ、ブーレーズ、バクリなどの作品を演奏した。

ベルリオーズの《イタリアのハロルド》はチョン・ミョンフン指揮でドイツ・グラモフォンからリリースされている。これっすね↓

ご家族ご友人の皆様に心よりお悔やみを申し上げます。