
長年ロンドンやヨーロッパでサロンコンサートを続けてきた MCSにとっても、毎年12月の年末のサロンコンサート「MCS のYEARS END soirée musicale (年納めサロンコンサート)と言いい、他のサロンコンサートとは別物でした。
いわば「サプライズに次ぐサプライズ」とも言うべき、ちょっとお祭り気分のサロンコンサート!内容はいらっしゃってくださる方のために「見てのお楽しみ」とさせていただきますが、チラチラとちょっとだけヒントを…….brindisi…… MCS’s “C” stands for Champagne, and the winner is ……….! これでお分かりの方は、以前ロンドンでMCS の12月のイベントにいらした方か、よほど勘の良い方です。いい音楽に乾杯、そして商店街の福引き。えっ、アーティストって演奏以外にもサロンではやることがあったんだ……
12月は二つのサロンコンサートを開催いたします。
まずは12月20日(金)のアレクサンドル・マルクス《ロシア音楽の夕べ》。
これが正真正銘の今年の最後のサロンコンサート。今年はMCSの設立パトロンであるヴィクトル・メルジャーノフの生誕100年にあたりますが、長年にわたり同氏のアシスタントを務めたロシアの大ベテラン、マルクス。
かつてナタンソンのアシスタントとしてダン・タイ・ソンをショパン・コンクールの前に教えた同氏はナタンソン門下でゴリデンヴェイゼルの系譜を今に継ぐ、押しも押されもせぬ「ロシアのミニアチュール」と呼ばれる小品の専門家。”King of miniature”と呼ばれ、誰も取り上げない時代にメットネルやスタチンスキーなどをプログラムに加えていた。実際、長い間上演禁止に指定されていたこれらの作曲家の作品は一部彼によって「公の初演」を迎えたものもあり、筋金入りのエキスパートと言えよう。
それゆえ、作曲家シチェードリンが、自分自身がピアニストであるにもかかわらずヨーロッパ初演をマルクスに託した事実にも頷ける。今回マルクス氏は、サロンと聞いてシチェードリンの曲数や作曲家はそのままに、曲目をサロン向けのものへと変更。
莫大なロシア音楽のレパートリーを持っているからこそ出来る、サロンコンサートに特化したプロです。MCSのstipendiumに期待を寄せたメルジャーノフ教授とマルクス先生のご両人に感謝を込めて、この年末をMCSの恒例スタイルで皆様と祝いたいと思います。アフターコンサート・ドリンクスもお楽しみ下さい。フレンズ会員には開演前のシャンパンタイムが供されます。(休憩時間のグラスシャンパンもおまけで付きます)
12月14日(土)はトーク&サロンコンサート「It’s all about コンクール& 皆で若手を応援しよう!」
尾崎有飛のピアノリサイタルと高久暁のトークで、「コンクールとピアノを考える」と言う。日本人がチャイコフスキーやロン・ティボーで優勝・入賞と大活躍をした年にふさわしいテーマを、誰よりもこのテーマを知り尽くしている専門家、高久先生のお話で楽しんでください。
高久先生のお話は前回大好評の満員御礼のチャイコフスキー・コンクールのお話に続く第2弾。尾崎さんはロンドンで唯一プラットホームコンサートにリピーターとして二回招かれ、さらにMCS共催のウィーン郊外のハイリゲンシュタットのベートーヴェン・フェスティバルに出演した若手です。数年前より本帰国し、大学にて後進の指導に当たっています。
プラットホームコンサート同様、本当に一般の方々に聞いていただきたい!という思いを込めてロンドン同様の価格に押さえました。
みんなで若手を応援しよう!コンクールの事をもっと知りたい!色々経験者からお話を聞こう!
そして楽しい懇親のひと時を。