2年前の、チャイコフスキー国際コンクール2019のファイナルでのことを、おぼえていますか。中国から出場の彼が・・・・演奏したい曲とは異なる曲をオーケストラが演奏し始めたことを・・・。
あれは驚きましたね、というかメンタルすげえわと思いましたよね。
チャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番を先に演奏するつもりで座っていたのに始まったのはラフマニノフのパガニーニ狂詩曲。順番逆や!!しかもオーケストラの前奏はわずかに2小節しかない。タラリラリッタッ、のあとにガーン!と弾かにゃいかんのよ。
動画もばっちりのこっているので、いまでも見ることが出来る。げぇっ!という顔をしながら、一瞬だけ遅れるもかろうじて最初の一撃を過たず放ち、うわー、やばー・・・・っていうお顔をしながら演奏を始めるのだ。
そうここはロシア、何がおこっても不思議ではない国だ。演奏後に弾き直しも提案されたが丁寧にお断りしたというのもええ話や。なおこのときの担当者は即刻クビになったとかならなかったとか・・・。
そしてこのティアンス・アンが演奏してるピアノは中国製の長江であることにも気をつけておきたい・・・・。日本の鍵盤楽器メーカーは中国製に負けないよう頑張ってほしい。トヨタが世界の第一線を張り続けているのと同じように。
おっと話がずれそうになりました。いやーしかしこれ、結局4位に入賞するんすよね。すごいですよね。この時20歳。オーケストラとの初めての共演がこの演奏というからすごいではないですか。いま22歳。写真で受ける印象よりもずっと若いから要注意です。あの人はいま・・・・お元気なようです!ピアニストという雑誌にインタビューが出てました。
顔を見た瞬間に思い出しますよね。あー、あの人や!しかしこうして顔見ただけで一発で思い出すっていうのもなかなかなことですよ。いや、それだけすんごい印象的だったからね。なお当時もそうだったが現在もカーティス音楽院で学んでいて、中国での活動も活発っぽいですね。すばらしい。
自分の人生もいろいろハプニングがあったけど、こういう一世一代の的な大事故はなかったし、そんな大事件が起こってもこうして乗り切る人がいるっていうのは、力が湧くようであります。