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ヴァン・クライバーンの幻の音源が発見される。

1967年のヴァン・クライバーンというと32歳か33歳。チャイコフスキー国際コンクールで優勝して9年、クライバーン国際コンクールは第2回目もつつがなく行われていた、そういう頃ですね。ニコール・キッドマンやジュリア・ロバーツが1967年生まれです。私は1977年生まれです。時代を感じるわあ。

そういう個人的な感想は置いといて、クライバーンが55年前に演奏した音源が発見されたということなんだそうです。見つけたのはクライバーンの地元テキサスの、ダラスにあるラジオ局。内容はダラス交響楽団との共演でラフマニノフの2番。南メソジスト大学のマクファーリン講堂にて。

https://www.pianistmagazine.com/news/55-year-old-van-cliburn-recording-unearthed-in-dallas-texas/

もともとこの音源は3年前の2019年に発見されたオープンリールで、1977年に一度だけ放送されたものだそうです。見つけた方いわく「このような逸品が見つかるのは嬉しいことだ。これはガートルード・スタインの未発表の詩を見つけたようなものだ」。例えが秀逸や。いやあ、みんな(と言っても数名かな?)興奮しただろうなあ。

というわけで太っ腹なそのラジオ局は全曲を公開しちゃってくれているので以下で聴いて下さい。

ところで、思ったんですけど、こうやって音源をシェアするっていうのもいいんですけれど、「オープンリール」そのものをオークションにかけるっていうのってけっこう面白いんちゃうのってふと思ったんですけどどうなんでしょうか。ストラディバリウスみたいな億単位の超高額になるようなことはなくとも、けっこうないいお値段になるんではないでしょうかって思ったんですけどだめですか。だめなの?そうかあ。

なんでもかんでもデジタルで出来てしまって、簡単に複製できる時代にこういうのをCDにして売りたい、とか、ストリーミングで配信、とかはお金を産みませんよね。それよりも「オリジナルを所有している」という気持ちがですね、マニアやお金持ちの心をくすぐって、より大きなお金を生むのではないかと思うんですが、だめですか。

ここにかけがえのないオリジナルがある、というストーリー、けっこう刺さると思うんですけどちょっとマニアック過ぎるかな?(弱気)