Blog

エリザベス女王所有のゴールデンピアノ

イギリスではエリザベス女王の在位70年を記念して今週末どんちゃん騒ぎをするそうです。そうか、70年か。長いっすなあ。いや実にめでてえ。「プラチナ・ジュビリー」と名付けられたこのどんちゃん騒ぎはイギリス史上初だそうで、ってことは70年間務めた王様や女王様はこれまでにいなかったということになるんでしょうね。王室マニアの方教えてください。

https://www.classicfm.com/discover-music/platinum-jubilee-classical-music-playlist/

王室とか皇室とかにあまり詳しくない私ですが、ブラッディメアリーの名前ぐらいは知っているぞ(飲みたいだけやろ)。

ところでエリザベス女王の後ろに金ピカのピアノが時々写ることがあるのはご存知ですか。上の画像のピアノがそうなんですけど、こういう風に↓

このピアノはいったいなんなんかというと、1856年にエラール社がヴィクトリア女王のためにつくったもので、いまはエリザベス女王所有。

ヴィクトリア女王は音楽好きで、メンデルスゾーンも何度もバッキンガム宮殿に招かれ、訪れていたのだそうであります。メンデルスゾーンはイギリスでめちゃんこ評価されてたんだぜえ。

この金ピカピアノ、ケルビム(天使)やサルが楽器を演奏している絵が描かれていて、もちろんダブル・エスケープメント(高速連打可能機能、1921年エラールが特許取得)もついている。エリザベス女王がこのピアノを演奏したかどうかはわかっていないそうですが、触って音を出したことぐらいはあるんちゃいますか。

気になるこの楽器の推定お値段は「わかんない」なのだそうです。同じ頃のエラールのピアノは138,000ポンド(2200万円ぐらい)で売れた記録があるそうですが、この楽器がもし世に出たらそんなもんじゃすまないですよね。強烈にお高くなるのは間違いがございませんし、そもそも今後王室が解体なんてことにでもならぬ限り世に出ることもないであろう。

日本の迎賓館にも由緒ただしいピアノがあって、時々演奏されているみたいですが、バッキンガム宮殿のこのゴールデンピアノにはいろいろな意味でとうていかないますまい。

ではこのピアノ、どんな音がするのか、スティーヴン・ハフ大先生が2019年のプロムスで演奏している動画がございますので、レッツウォッチ。時々音が抜けるのはハフちゃんがへたっぴいしているんではなくて、たぶん鍵盤が不揃いで弾きにくいんだろうなと想像いたします。