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アレクセイ・リュビモフと教え子達

最近面白い事に気がついた。と言うか気がつくのが遅すぎた。リュビモフと話しをていると何時も教え子の話になる。もし優秀なセールスマンの条件が“執濃い,諦めない”と言う事なら,リュビモフは素晴らしいセールスマンと言わざるを得ないほど生徒思いである。

音楽事務所の中には「ああまたリュビモフだ……」となってしまうところもあり「辞めさせて下さい」と私に電話が掛かるぐらい後進の事に限りにない愛情を注いでいるのであるが、最近ふと彼の教え子はリュビモフの頭の中では二つのグループに分けられている様な気がした。
それは「私の若い音楽仲間/my young friends」と「私の元門下、I taught him 又はher 」となる。其々会話に出てくる頻度や場所が違うのだが、明らかに二つのグループが存在する。

リュビモフの様な熱心な先生に対しては簡単にyesなどと言っては大変な事になる。あっちがそうなら、こっちもそれに対抗するぐらいの気持ちでやらないと何時の間にかクラスコンサート屋さんになってしまう様な事が起きる。
特にモスクワ音楽院の様に演奏家兼教授となると注意しなければならない。それはどんなに仲が良く30年40年のお付き合いがあっても気をつけなければいけないのだ。最後は自分の判断以外ないのだ。
それなら、頼まれる前に主だった教え子を全部調べて、こちらからこの人が欲しいと選んだ方がいい。そうすると、売り込みはなくなり、かえって本音が聞けて、良いアーティストを選ぶ事ができる。

アレクセイ・ズーエフは正にリュビモフをして「若い仲間」と言わしめたピアニストであり、
リュビモフの言葉によると「良い意味でも悪い意味でも自分に一番似ているので困ってしまいます」と言う表現になる。
楽しみでもあり、怖いことでもある。まあ、本当にそっくりだ事……..リュビモフは何時も痩せてはいたけどそれ以外は…..喋る内容、考え方何もかもそっくりだは…….演奏はもっとロシア的で土の匂いがするけど…..