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リュビモフとズーエフ メッセージ動画から見る師弟

リュビモフが「本当に自分に一番似ていると言うか、同じ事を考えている様な、兎に角若い時の自分を見るようで先が心配で…..だけど彼は融通が効かなくって、生真面目で ”I tell him to be more simple and flexible “……

ワンおばちゃんは「貴方に比べてずっとまだ楽ですよ」「そんな…..」「でもそっくりですよ」「いや僕はZuev に比べれば….」「私からみれば同じですね」

ZUEVのビデオ・メッセージを見て思わず昨年のリュビモフの一連のビデオのやり取りを思い出した。「マダム、色々送ってみました。ご覧になって一番いいのを選んで下さい」whatts upを見ると12コ以上のコマがずらっと並ぶ。どれ一つニコッとしたものがない。殆ど同じに見えてしまう

「マエストロ 私には全部一緒に見えてしまうのですが、それに一つも笑顔がありません。もう少しリラックスしてsmile please」「いや、貴方の為にそれなりに少しづつ変化をつけてあるんです。わかりませんか。弾いたら話ができないんです。話したら弾けない。僕は不器用で….」

結局テークは20回近く。その中の一つが昨年Twitterに掲載したリュビモフのビデオメッセージであった。smile version も何点かあったが、あまりにもぎこちなく、硬くなって“チーズ”と顔が強張って迄必死に取り組むリュビモフに接して、この巨匠はいかなる時も手抜きをしない真剣勝負で生きている人なのだと思い、この様な事を頼んではいけないと感じた。

しかしリュビモフは「自分の好きな事をさせてもらっているんだから協力しなければ…..20年も前からウストヴォルスカヤやシルヴェストロフとか一般受けしないものばっかりやりたい様にやらせてもらってるからね」

「いや、違いますよ、私がやりたかったんですよ。私もやりたい事をやりたいところでやるんですから….」

ズーエフもやっぱりリュビモフ同様、喋るのは苦手と見えて「明日モーツァルテウムでスタジオ予約しましたから……今晩はそれに控えて早く寝て準備します。コンサートより緊張します。ダメです。僕はどっちかしかできない。いや 弾く事しか出来ません」「いや負担ならそこまでもしなくても….」「演奏活動を継続する為にはこのぐらいしないといけないとリュビモフが…..」ワンおばちゃんは何だか悪い事をしている様な気持ちになってしまう。

バルトーク『2台のピアノと打楽器のためのソナタ』 左がリュビモフ、右がズーエフ