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業界人インタビュー#2 音楽事務所プロアルテムジケ 取締役 今西慎吾氏【前半】

この投稿は音楽事務所「プロアルテムジケ」取締役 今西慎吾氏インタビューの前半です。後半はこちらからお読みください予告編はこちらからお読みください

プロアルテ今西氏をご紹介します。

山根:みなさまこんにちは。今日はプロアルテムジケの今西慎吾様にインタビューをさせていただくこととなりました。(上の写真をご覧ください。真ん中に写っているのが今西さんです。右のトロンボーン奏者はファブリス・ミリシェー氏です。左でニヤニヤしているのが不肖私です。)

今西さんこのたびはありがとうございます。よろしくお願いいたします。

今西:よろしくお願いします。

山根:今西さんは私より確か10歳ぐらいお若いんです。お肌にも張りがありますでしょうか。大変羨ましいことです。毎晩固形石鹸で洗顔するのが秘訣だとか。

今西:ええ、まあ。

山根:今西さんは営業畑を着実に歩んで来られましたが、その精力的な営業活動は突出しており、全国でも知らぬものはない、むしろ知らないやつはモグリちゃうかと言われるぐらいの有名人です。影のフィクサーですね。プロアルテムジケでも既に取締役に就任しておられまして、今後がさらに期待される方です。

今西:いやあ、まだまだです!私のことなんか知らないっていう方たくさんおられると思います。

山根:ていうのはとりあえず建前上のご紹介で、本来はただのニヤついたおやじです。

今西:どないやねん。・・・ってこのインタビューは勝手に関西弁に翻訳されちゃう感じですか?私埼玉出身なんで関西弁とは無縁やねん。

山根:いや実はこれ会話している風だけど実際にはメールのやり取りを膨らましてますからね・・・。いくらでもいじり放題ですから。

写り込んだ他人を消す作業は雑でもいいが アーティストとの打ち合わせは真剣勝負でなければならない。

私は今西さんはてっきり学生の頃は金管楽器、しかもトロンボーンをされていたとばかり勝手に思っていたのですが、どうやらそれは間違いらしいということを昨年知って顎が外れんばかりに驚きました。

今西:誤解が生じないようあらかじめ言っておきますけど、以下は山根さんが私を名乗って勝手に言わせているんで私の意見はあんま反映されてないですけれど・・・。

いや本当のところ私はテノールなんすよ。パバロテッイとカラレス、ドンミゴ、彼らと一緒に世界4大テノールになってほしいと打診を受けたこともあるんですね。例のほら、ニューヨークの、世界最強とか最凶とか言われた事務所からね。そう、CAMIです。コロビンア・アーテスィツです。ズービソもしつこくてね・・・・。最終的には家庭の事情で断らざるをえなかったんですが。残念だな、カラカラ・スジタアムからの美声を日本のお茶の間にお届けできなくて。

山根:なるほど(棒読み)。

今西:何か信じていただけていないみたいで私は悲しいですが、いいです別に信じていただけなくても。私の心の中だけに真実はあるから。

山根:信じます(棒読み)。

御社について少し教えて下さい。

それでは気を取り直しまして、さっそくですがプロアルテという会社について教えて下さい。

今西:トロンボーン奏者として欧州で活動していた弊社代表の原源郎(はら・げんろう)が私の生まれた年である1985年に設立しました。幅広いジャンルを手掛け、様々な公演を企画・制作しているんですが皆様の間では「管楽器のプロアルテムジケ」というイメージは大きいでしょうか。

山根:そうですね。管楽器でわからないことがあればプロアルテに聞け!と言っても間違いじゃないと思いますよ。

今西:恐れ入ります。ペコペコ。

山根:まあな。苦しゅうない面をあげてください。え?あげないの?・・・あごめん忘れてた。船長さんの命令でーす、おもてをあげてください。・・・いまおもてをあげた人は間違いでーす。

今西:いや間違ってるのはあんたや。

山根:会社名はどうやって決まったのでしょうか?

今西:ラテン語でPro Arte Musicaeというのは「音楽芸術のために」という意味なんですが、後世にも受け継がれる事務所とするため、固有名詞などは使用しないということで決めたそうです。

山根:なるほど。面白いですね。事務所の名前を決めるっていうのは言ってみれば関係者一同が最もワクワクする瞬間の一つですよね。ひたすら知恵を絞って名前を付ける。

名前は顔ですからね。子どもに名前をつけるのと同じですよね。舞い上がっちゃって強烈なキラキラネームをつけると後で後悔するかもしれないし、子どもに恨まれる可能性もある。具体的な名前を出すのは差し控えたいですが、このページとかご覧になると本当かどうか、すごい名前が並んでいてのけぞりますよ。ともかく社名をつけるにあたり「後世にも受け継がれる」ようにしたいという信念は存じ上げませんでした。素晴らしい。強い意思と説得力を感じます。

それではなぜ管楽器に強くなったのでしょうか。思い当たる点はありますか。

今西:代表がトロンボーン吹きだから。

山根:わかりやすくて最高です。ビジネスは専門分野に集中すべき、他分野に手を出すな、とも言われますけれど、それを実践しておられるというのは素晴らしい。会社として意識していることがあればお教えください。

今西:わたしたちは招聘・邦人問わずアーティストのマネージャーであり、アーティストをコレクションしたデパートではないと思っています。アーティストに寄り添い、主催者との橋渡しをする。アーティストとは、ビジネスもそうですが人間同士の付き合いをすることが大切だと思っています。どや、かっこええやろ。

山根:いや、人間のつながりって大事です。本当に。私も人様にご迷惑をかけぬよう、いつも努力しているつもりなんですが、なかなかうまく行かなくて。

大公開!プロアルテムジケの事務所内部リーク画像1。ニューグローブ世界音楽大辞典もある。なぜ桃を切っているのかの説明はなかった。

今西:本当ですか?彼女かよってくらい連絡取り合ってるのに?こっちにも生活があるんだーーー!!!だいたいあんたがホール辞めたあとにだな・・・。

zoomを使ったオンラインレッスン

山根:ぎくっ!・・・ゴホン、さて、それではそろそろ本題に。このたび今西様とお話をしたかったのは、先週末にzoomを使って実施された、ノルウェーと日本をつないでの公開オンライン・レッスンのことにつきましてです。あれは面白かったですね。まずはお疲れさまでした。

今西:ありがとうございます。今回のオンライン・レッスンは、受講生2名、そして聴講、というか視聴の方約40名にご参加頂きました。はじめての試みでしたし、レッスン時間が短かったこともあり(注:各20分ずつ)、参加頂いた方には物足りなさもあったかも知れません。

しかし、世界で活躍するアーティストのレッスンを自宅にいながら体験できる機会を、「今」提供することは非常に重要だと考えています。今回はこの点に関して、少なくない収穫があったと思っています。弊社では初めての試みでしたが、実施してみて浮かび上がった問題点を解決しながら引き続きこのレッスン企画を続けていこうと思っています。

山根:すばらしいですね。私も滑り込みセーフで前日夜にチケットを購入して聴講させていただきましたが、いろいろと興味深かったですね。今後の課題もあるなと思いましたが、なによりもまずはこうして動いてみる、という姿勢になによりも感銘を受けました。我々も早く動かなければ、と思っています(宣伝:実際に動いています。公表までもうちょっとお待ち下さい)

今西:チケットまで購入いただいてありがとうございます。そんな褒めていただけるなんて。歯が浮いていませんか大丈夫ですか。

山根:や、幸いにして歯はいいんです。インプラントは・・・・(前回のインタビューと同じ内容の話を繰り返したので略)。

今西:その話前にどっかで読んだな。

山根:きぬた歯科の宣伝マンみたいになっていますね。タヌキがマスコットです。今回実際にzoomでやってみてどうだったでしょうか。どうなるかという点についてある予想、想像はされていたかと思うのですが、それと比べてどうでしたか。良かった点や、悪かったかもと思う点があればぜひ。

今西:そうですね、良かった点としては、聴講の方がもしかすると途中で退出されるかなと考えていたんですけれど、皆さん最後まで参加してくださったことでしょうか。これは嬉しかったです。反省点、と言えるかどうかはわかりませんが、今後「音質」を改善することが出来れば、さらに良いレッスンが出来ると思います。

後半は以下から:

https://mcsya.org/interview-with-shingo-imanishi-pro-arte-misicae-2/