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ズーエフの火の鳥の演奏動画とお話(エピソード付き)



ワンおばちゃんが結構信用している欧州で活躍している日本人アーティストから電話が掛かって来て「とてつもないピアニスト!こんなに弾ける人、最近、聞いたことない」と絶叫

ある時、突然、SHITなどとお下品な言葉を叫ぶリュビモフ。ワンおばちゃんは「いくら何でも人が聞こえる所では辞めて下さい」と言ったのに、繰り返して「上手いピアニストなんてクソ喰らえ。何回でも言うぞ、上手い奴なん…….」「じゃあ貴方は一体何なのですか?」「僕は下手なピアニスト。だけどmusicianだ」
「僕は不器用なんだ。器用にと……嘗ては努力をした事も昔はあった。でも無理だね。僕は不器用。万人に愛されるなんてあり得ない」「“不器用”は音楽家にとって最大の美徳」と言う言葉をワンおばちゃんは若い頃、ナウム・シュタルクマンとバドゥラ・スコダから聞かされたが、お二人ともどう見ても不器用ではなかった。ない物ねだりで、リュビモフやズーエフのあの不器用の良さと言う世界とは無縁なお二人で、これはこれで又別の世界である。つまり器用である事もさることながら「不器用になる」事もこれ又ほぼ不可能なのである。
このズーエフのビデオを見ていると、生粋の「不器用」がそこにある。「不器用の美徳」は彼のための言葉だったのだ。もう故郷を離れて24年、ずっとザルツブルグに住むズーエフのサンクトの残香を醸し出すストラヴィンスキーが待ち遠しい。