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オリンピックとピアニスト(またはスポーツと芸術の両立)

オリンピック、観てますか。視聴率は高くないそうですが、我が家は視聴率に貢献しているようだ。毎日長男が日本人選手や外国選手の活躍を教えてくれる。うむ、こういう刺激は子どもにとって大切なことだなと思う日々です。さてそんなオリンピック、宴もたけなわでございますが、そのむかしオリンピックに出たピアニストがいたのはご存知ですか。

マニアックなピアノファンの方ならご存知のことでございましょう。ミシュリーヌ・オステルメイヤー(1922-2001)、フランスからお越しのスーパータレント!!

https://interlude.hk/true-embodiment-olympic-spirit-micheline-ostermeyer/

オステルメイヤーなんてピアニスト初めて聴いたなあ、と私は思ったのですが、経歴など見ますとなかなかの人物ですね。11歳でピアノ・リサイタルを開催。ラザール・レヴィに学んだ。

1948年のロンドンオリンピックの砲丸投げと円盤投げで金メダル、走り高跳びで銅メダルという超絶な記録。いや待て、砲丸投げと円盤投げはわかるが走り高跳びってジャンル違いませんか。それにしても砲丸投げにせよ円盤投げにせよめっちゃ右手に負担かかる競技なだけに、ピアノの演奏に悪影響なかったんか。なかったんでしょうなあ。

蛇足:ロンドンオリンピックでは100m、80mハードル、200m、4×100mの4種目で優勝したフランシナ・ブランカース=クンという女性もいる。この人は『空飛ぶ主婦』と言われたとwikipediaに書いてある。空飛ぶ主婦=Flying housewife。いまの時代だと確実に叩かれる表現でございますね。

「毎日5-6時間ピアノの練習と5-6時間の運動をした」っていう逸話が強烈すぎる。

「スポーツはリラックスすることを教えてくれた。ピアノは強い上腕二頭筋と動きとリズム感を与えてくれた」

すげえわ。10分弱のドキュメンタリー映像どうぞ(フランス語だけど大丈夫):

オリンピックの選手村?では勝利のベートーヴェン・リサイタルを開催し、ロイヤル・アルバート・ホールでもコンサートを開いたとございます。なかなか強烈である。そしてその超人的な筋力を活かし?一晩でブラームスのピアノ協奏曲第1番とフランクの交響的変奏曲とリストのピアノ協奏曲第1番を演奏するコンサートを開催した、ともございます。どういう頭と身体の構造になっていたのでしょう。

でも安心して、日本にはもっとすごい方がいますから!!アスリートではないんですが、1日でショパンの作品全曲(212曲を18時間で)を演奏するっていうとてつもない大横綱がいるんですよ。ギネス記録です。ピアノを勉強していた者としてまじでどうやって憶えているのか、どうやって演奏しているのか信じられない。その猛者は横山幸雄さんっていいます。