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日本の素晴らしいところ:失せ物が出てくる

東京に戻ってきました。なんか背中が痛いんですが、それはホテルの枕があわなかったからではないかと疑っています。高すぎる枕は苦手です。

ところで昨日に続いて夏なのでやわらかいお話なのですが、日本はなくしたものが出てくるケースが結構あって、外国人のアーティストの方もお喜びになられる、というお話です。

なんとなれば私が一昨日やらかしたからなのですが、昨夜金沢のホテルに着き、鞄からラップトップとマウスを取り出そうとして、マウスないわ、どないなっとんのや、と鞄の中やらスーツケースの中やらをひっくり返したけれど見つからないので、しゃーないな、と思いながら翌日金沢駅の失せ物関係の電話番号にお電話しましたら、どの電車にお乗りになったのか述べよ席番を申しなさい、とかそういうことを問いただされた後、なんか似たようなのありますな、って言われまして、金沢駅から北へ500m、だいたい13:35ごろの出来事でした。暑いな遠いなと思いながら歩きましたが、どんぴしゃりそのマウスが私のマウスでした。

日本はなくしたものが出てくる。

そう、人はものをなくします。なくさない人はいないでしょう。私もあなたも、君もユーも、そして海外からお越しのアーティストの方々もおなくしになります。ホテルに帽子を忘れた、とか、私のサングラスがない、とか、パスポートを空港に忘れた(うそつけと思うでしょう?本当にいたんですよ)、とか、まあいろいろ。

さっき渡したばかりの新幹線の切符をなくしたっていう人もいましたね。ドイツ人のヴィオラ奏者でした。東京駅で全部のポケットを2回ぐらいひっくり返して調べたが見つからぬので、自腹で切符を買ってもらいました。自分にはものをなくす才能があるのだ、と自虐的なことを言っていました。

そういう人たちから相談を受けますと、私は、ここかなと思うところに電話をかける。そうすると、もちろん出てこないこともありますけれど、たいていの場合、出てきますね。あべこべにホテルから、あのー、こういうものをお忘れになっていませんか、と電話がかかってくることもあります。あるドイツ人女性ショーム奏者のケースでは、「なにやら小説か何か、分厚いご本をホテルにお忘れになっているようだが」という電話がかかってきました。本人は忘れたことに気がついていませんでした。

そう、日本はものが出てくるのであります。一番最高のケースでは、財布まるごとなくしたわ、って凹んでる人のところに無傷で財布が帰ってきたこともあります。日本といえど、さすがにこういうことってしょっちゅうはないと思うんですけれど、でもその人の喜びようと言ったらなく、目からうるうると涙のような物が見えた程である。

日本は、ものが出てくる。

日本のいいところだと思います。美徳だね、最高だね。(※ただし絶対出てくるわけではない)皆様もものを見つけたら、わけても大事そうなものを見つけたら、警察に届けるとかしてあげてくださいね。誰かがどこかで喜んでいるかもしれません。

最後に、私のマウスちゃんを届けてくれた方へ:ありがとううううう!!!!!ございましたああああああ!!!!!よい金曜び、および良い週末、および良いお盆休みを。