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打ち合わせの作法

コンサートの開催は、お客様にチケットを買っていただいて初めて成立するのであります。なので第一にはお客様への感謝があります。ありがとうございますありがとうございます。

アレクセイ・リュビモフ氏の公演について言えば、いよいよウストヴォリスカヤ公演が完売し、今月28日のモーツァルト+も完売がすぐそこに迫っており、私はワンおばちゃんと一緒にサンクトペテルブルクの方角を向き、朝・昼・晩に加えて就寝中に万歳三唱を繰り返しております。万歳万歳万歳、バンザイ!。グーすやすや。

赤子を30分ほどゆらゆらして、再びブログ書きの作業へと戻ってまいりました。

お客様がいて、演奏家がいる。これがコンサート、しかしこれだけではコンサートは成立しないということはご存知でしょうか。直接的に、あるいは間接的に関係する人々は実に多様だ。主催者たるわれわれのことは取りあえず置いとくとしても、いろいろな方に関わっていただいて成立するのである。

ちらしのデザイナー、印刷会社、印刷機の会社、トナーの会社、それを運んだ運送会社の方、その車を作った方、ガソリンスタンドの皆様、ガソリン産油国の皆様、飛行機を飛ばすために働いておられる皆様、ホテルの皆様、電車、バス、タクシーのご関係者の皆様、ピアノを作っていただいた方々、調律をしていただく方、受付、客席案内などのバイトの皆様、、、、ぱっと思いついたものを並べて行っただけで膨大な数だ!!人類の数%に達するのではないか。これはアカデミー賞を受賞したときのスピーチ以上に長い、サンキューのお名前のリストなのである!!(大げさすぎる)

私が思うに、第一に感謝すべきは、コンサート会場を運営する人々であります。この方々に我々は大いに助けられるのであります。公演は、会場があって、そこが運営されて初めて開催できるのだ。会場についたら大きな声で挨拶を。

当日の運営がスムースに行われるためにはホールの皆様との事前の公演打合わせ、という作業が必須なのです。日本人は段取りが大好き。段取り命!私も段取り大好き、段取り命!!!「段取り芝居」っていう言葉もありますけれど、段取りに縛られますとそれはそれでよろしくないのでありますが、段取りはきわめて大事。

一昨日は、来週の3日連続公演となりますすみだトリフォニーホールへと、お打ち合わせへいってまいりました。スケジュールなどを確認し、かくかくしかじかしくさんじゅうろく、などと会話をして、笑顔で、にっこり笑っておわかれいたしました。

ここで注意したいのは、おれ、何でも分かってるけん、という態度をとることであります。擦れ切った業界人を演出することは、逆効果であります。運営してくださる皆様へのたえない感謝の気持ち、それを忘れることなく、つねに笑顔で、きびきびと会話いたしましょう。これによって、誰もが気持ちよく仕事をすることができるのだ。

さて私の一昨日の打ち合わせでの態度はどうだったのでしょうか。常に自分を振り返ってよりよい次を目指す、という姿勢も必要でございましょう。