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旅程づくりで地味に大切なことシリーズ

毎日が勉強の連続です。予定していたことにない小さな事故とかは日常茶飯事、何かが起こらぬ日はないであろう。しかし何かが起こった時にお手上げ万歳するのではなく、それをうまくコープする、それが大切なんだね。おっとカタカナを使ってしまった。カタカナを使ってはいけないゲーム中だったのに、私の負けだ。がっくり。じゃもう遠慮なくカタカナ使いますね。

いま、来週から始まりますルセ酒井マルティノツアーの旅程づくりの最終段階なのです。来週す曜日の銀座ヤマハホールでの公演、チケットをまだ買っていないという方、ぜひお越しくださいね。ヴェルサイユ宮殿があれしてなにする公演ですから。まじ本気マジでイケてるから。

旅程に話を戻します。もうあとちょっとで出来るよというところでやる気メーターがゼロを指したため、子供相手にビールを飲んで寝てしまいました。起きたので仕上げにかかる、その直前にこの日誌を書いています。

旅程の一番最初に私が書くのは、あちらを出発する日に乗る飛行機の時間と便名です。これには思い出があります。昔は、日本に到着する時間とその便名から旅程をスタートさせていたのです。ところがこれがトラブルを招いた、のかもしれない、と思える事故がかつてありました。しょーもな、と思うかもしれませんけど黙って静かに聞いて(読んで)くれよ。実はこないだのリュビモフの時にもヒヤリハットがあったのですが、まあそれについてはまた改めて語るときもあるでしょう。

それは5,6年ほど前のこと、あるイタリア人のソプラノ歌手を招いたのですが、その彼女に送った旅程は、それまで通り、日本到着の日、そこからスタートしていました。で、到着時刻のころに若者に成田空港に行って待ってもらっていたのですが、待てど暮らせど出てこない、どうなっているのだろうか、と若者より連絡を受け、電話を鳴らしてみたわけです。そのソプラノ歌手の。そうしたら、めっちゃ明るい声で(イタリア的に)、明日行くからよろしくねー!!と言われたのです。

ぬはーっ。私はすっ転びました。いやいや、あなたの乗る飛行機は今日日本着ですわ。そうしたら電話の向こうでギャーッ!!と叫ばれたのなんの。どうしようどうしましょう神様オー神様神様あーうー、とか言うので、まあしょうがないよね、翌日のフライトで飛んできてもらうことにしたのです。ところが翌日は運の悪いことに大雪。成田空港が陸の孤島化。飛行機が着いたはいいけれど、東京まで出てこれません状態で、めちゃめちゃ足止めを食らったのでした。コンサートには間に合ったけどね。

その時以来、私は、必ず出発の時間と便名から書くようにしています。そんなん当たり前やんけクラッカーやわ、君はナスかピーマンか?とか言わないでください。

上のケースは旅程のせいではなかったかもしれませんが(旅程とは別に飛行機のeチケットも送っているわけだし)、でも、出発時間からスタートしていたら防げたかもしれないな、と思った、そういうわけです。勉強をしたわけです。ほらね、毎日が勉強です。ああ私は旅程づくりの秘訣をまた一つ開陳してしまいました。なんて大盤振る舞いなんだろう。

余談ですが、その歌手は成田から帰る日のフライトがなぜか直前にキャンセルとなり、成田空港でそれを知らされ呆然。成田にもう一泊しなければならなかったというおまけがついていました。うまく行かないときというのは徹底的にうまく行かないんだね。そういうものだ。