Blog

コンサートは綱渡りなのである。クリストフ・ルセ関空到着までの顛末。

台風の日、私の自宅付近でも川が決壊し、国道が川になっていました。幸いにしてそこまで大きな被害は出なかったようですが、翌朝その川をこわごわ見に行きましたところ、川沿いの都立公園の一部土手が崩壊し、濁流がゴーゴーと流れていまして、恐ろしいことだと首をすくめたのでした。そんな中ラグビーは最高だったぜ(完全にわか)。

さて、ツイッターなどでご存知の方も多いかとは思いますが、ただいまツアー中のクリストフ・ルセ氏、無事に来日をいたしましたけれども、なんとなれば無事ではなかったのである。何が起こっていたのかといいますと、そう、関西国際空港にお着きになったのだ。

はあ、それで、という声が聞こえてくるようだね。そうなのですが、そう言うなよ兄弟。本来なら関西国際空港にお着きなってはいけなかったのです。羽田国際空港にお着きになる予定だったのです。ところが、台風につき、日本から機体が飛ばなかったため、早々にフライトはキャンセル。

先週の土曜未明にその連絡を受け、朝から行動開始。他のルートでの来日を模索し始めました。振替便として航空会社より提示されたのは16日にパリを出発するフライト。おっ、これでは16日のヤマハホールの公演ができませんやん、中止になりますやん。(なお酒井氏とマルティノ氏はもともと別の便での来日予定で、そちらは無事に飛んだのでした)

そこで、旅行代理店にじゃんじゃんじゃかじゃか電話とメールとメッセージを送って、名古屋、大阪、福岡、札幌にでもいいからなんとか日本国に入るルートを探してほしい、なんなら釜山から高速船でもいいから、とかめちゃくちゃをいいました。

最初は、無理っす、キャンセルにあった人たちが振替便を求めて殺到しているから絶対無理っす、というコメントが来たのですが、いやそれじゃ困るんですは、なんとか14日中に日本国へ、と、土日祝日は働かないということを決めこんでいるラテン国の旅行代理店を拝み倒し、携帯に電話をかけ、電話の向こう側で家族の、むしろ赤子のような子のはしゃぐ声を聞きながら、申し訳ない、と思いながら、心を鬼にしてお願いしましたところ、どうやら14日に関空に着けるフライトを1席見つけてゲッツしたという連絡が来ました。

パリ-ソウル、ソウル-関空だというのですが、まあ日本にさえ着けばなんとかなるかなと安心しておりましところが、だがその先が不思議で、本人がシャルル・ド・ゴール空港にいかなくちゃいけない、とかいう謎のミッションが発生しまして、またぞろなんとかならんかと大騒ぎをしました結果、それはどうにもしようがなく、ルセ氏に直々に足をお運びいただき、航空会社のカウンターで直接交渉していただいたのでした。申し訳ありませんでした。

ご本人にまで動いていただいたその結果、ついに関空に着ける、ということになり、なんだかんだとその後ありましたが来日がかなったのでした。万歳三唱。自分がキティちゃんデコの特急はるか(上の写真がそうですよ)に乗って関空へとかけつけ、さらには関空でギリギリにゲットしたスターフライヤーに乗って関空から羽田へ。選択肢として陸路東京へというルートもありましたが移動時間が伸びてさらに消耗しますからできれば飛びたかったのです。そして都内のホテルへ。あゝ。

翌日は朝からさっそく、コンサートに向けてリハーサル、予定通り変更なしでおやりになったのでタフですなーと思ったのでした。音楽家の条件の一つに、タフであること、という言葉がございますが、身を以て実践しておられる。感動的でありました。

そして東京公演、横浜公演を済ませ、ご一行様は昨日の午後、次なる目的地名古屋へと進まれたのでした。名古屋公演は20日日曜日に宗次ホールですよ!私はといいますと、主催公演もおわったし、ちょっと休憩。こうやって過去を振り返るブログを書く余裕もできたってことよ。グッジョブ自分!(誰も褒めてくれないのでいちおう。)