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キーシンの楽譜がヘンレから出るそうですが、ロマンも忘れないでくれよ。

エフゲニー・キーシンと言えば、ピアノのファンの方ならどなたでもきっとご存知であろう、若くして世に出た大変な才能。カラヤンやらスピヴァコフやら、キーシンを高く評価して若い頃からその名前を出すためにいろいろな人が関わってきました。

そのキーシンもいまや48歳。うっひょー。わたしは前職で一度だけキーシンのコンサートの舞台袖にいたことがありますが、貫禄を感じましたね。最近は作曲もしているよねー(というか自伝でも作曲に興味がある、ということが書かれていたような)、とぼんやりと思っていましたが、ヘンレという伝統の出版社から自作の楽譜が出されることになったようです。

第一作目は・・・単語、いえ、タンゴ。

ほう、これは・・・・。バーバーのヘジテーション・タンゴを思い出しちゃったぜ。なつかしいなあ・・・。えっ、ヘジテーション・タンゴ知らないの?これだよ。4手だよ。

なんとなく雰囲気が似てませんか(似てないか・・・)

ヘンレ版という楽譜は、音楽をやったことがある人なら必ず知っている、例の青、原典版、そう、青い楽譜なのです。青といっても爽やかに晴れわたった青ではなくて、どちらかと言えばどんよりと暗い曇り空のような、ざらついた青です。その表紙の肌触りも、かなりの程度ざらついていて、紙を触っているという感覚が大変にしまして、わたしはヘンレ版の楽譜を手にするたびにぞわぞわとしたものです。ベートーヴェンのピアノ・ソナタの楽譜とか、あるいは平均律の楽譜とか、もはやぼろぼろ過ぎて、触ったら崩れ落ちそうなぐらいですよ。(10年ぐらい触ってないけど)

いやあ、いい楽譜だよなあ(見た目だけで判断する愚かなやつ)。

ロマン・キムはベーレンライターから

しかし、キーシンがヘンレ版から楽譜を出すのであれば、ロマンはベーレンライターから出しているんだぜ?

ヘンレの楽譜が青ければベーレンライターの楽譜表紙も基本青です。でも青だけでなくてもっとカラーバリエーションはありますし、もうちょっと表紙はつるっとしています。これまた微妙につるっというかざらっとしていてたまらないんスよ。

いやちょっとまって、ロマン?・・・・はてな?そう思われたでしょう。・・・ああいよいよ今日の本題へと話は進まんとしている!!カザフスタンにうまれた超人ロマン・キム君はキーシンほど日本で知られていないよ。しかし、ロマンの演奏、とくに自分の編曲した曲の演奏を聴いてみたまえ。仰天するに違いないから。ワンおばちゃんからロマンを紹介されてYouTubeを見たわたしはびっくり転げてストントンしたね。

ヴァイオリン一挺だけで、G線上のアリアをできるだけ全パート演奏。とか、アイネクをできるだけ全パート演奏、とか、笑ってしまうような編曲。しかもこれがいいんですよ。

それがね、どうもね、来年日本に来るらしいよ。来るっていう噂があるよ。MCSだかMSCだかっていうところが呼ぶらしいんだ・・・・。

えええっ!!なんということでしょうか!!!来年の春に驚きのヴァイオリニスト、ロマン・キムが来日して日本の楽壇にデビューする!これは面白そうだ!やばい!!(ステマです。うそです。ステマではありません)

半信半疑のあなた、この動画とか見てみなよ。

うーん、どうなってんの、って思いませんか。わたしは思いましたね。ある日本人著名作曲家の先生も、おおこれはやばいネ、ってニヤニヤ笑いながらおっしゃったそうですよ。伝聞だけど。

しかもこの編曲の楽譜がベーレンライターから出ていて、驚くほどに評判がよくてめちゃくちゃ売れているらしいんだぜ・・・?まじかよ。こんな愉快でやばげな編曲をやっちゃうお兄さんが来日するとあっては、聴きに行くよりないではないですか!!レッツゴーさんびきー!

そんなロマン・キムの日本楽壇デビューツアーの詳細はもうすぐ発表できると思いますので、もうちょっとお待ち下さいね。ちょっとわたしいま決算とかで忙しいから話しかけないでね(うそです。話しかけられなかったら寂しくて死んじゃう。いや、でもあんまりしつこく話しかけられると決算業務に支障が出るからしつこいのはやめて)。