グラモフォンという雑誌がFacebook上でこういう質問をしていました。《あなたが好きなシューベルトの曲はなに？》

これに対してけっこうな数の人たちが答えていて、ピアノトリオだの即興曲だのアルペジオーネ・ソナタだの交響曲何番だの、と書いています。それを見ながら、こういうのは個人的な好みがたくさんあるし、どれか一つっていうのもなかなか決められないもんだなと思っています。えーピアノトリオなの？とか、まあ《楽に寄す》とかですか、とか、まあいろいろありますわな。でも《サラマンカの友人たち》ですな、とか涼しい顔していう人とは友達になれない気が直感的にしています。

Facebookのコメント欄をみましても、みなさん複数の曲を挙げています。下にその投稿を埋め込んでおきますので気になる方はコメント欄のところを読んでみてくださいね。

好きな曲っていうのは数学の定理みたいにバシッと「こうだ」というものではありませんし、そのときの気分とかにも左右されるし、いろいろありますでしょう。昨日と今日とではまた違うし。

では自分を振り返ってみて、いま自分の好きな曲はなんだろうかと思ったのですがやっぱりいろいろ思い浮かんでだめ。

なので最終的にはこういう曖昧なことにしたいと思います。高校生か大学生の時にイングリッド・ヘブラーが奈良県の秋篠音楽堂で、アンコールで弾いた即興曲op.90-3。永遠に続くかと思ったあの瞬間が最高でした。

むしろどの曲が好きっていうことよりも、自分自身が重ねてきた音楽体験が重要なんだと思いますよ。いまでも覚えている、そういうのが重要なんで、誰か偉い先生がなんとかかんとか言ったから、とかそういう問題では全くないのだ。話がずれていったようだが時間もないので今日はまあこれでよしとする。うむ。決まった。

・・・ヘブラーが秋篠音楽堂だなんて、歳がバレちゃう！（こういうところでぶりっ子してみる意味はない。全く。）