6月9日付けのニューヨーク・タイムズ紙を読む
合唱がふたたび安全になるのはいつか? [NYタイムズ紙]
When Will It Be Safe to Sing Together Again? – New York Times
https://www.nytimes.com/2020/06/09/arts/music/choirs-singing-coronavirus-safe.html
当ブログでは合唱とコロナに関していろいろ投稿しておりますが(投稿の全部はここにまとめてあります)、上記のNYタイムズ記事中に、これまで知らなかった情報や個人的に覚えておきたいことが含まれていましたので、箇条書きのようにして書き出してみます。(なお上の画像はそのニュースの中にあるもので、ドイツのバイエルン放送が撮影したものだそうです)
●カリフォルニア大学デービス校の化学エンジニア、ウィリアム ・ リステンパート教授「歌うこと、とくに屋内の閉じた空間で歌うということは、現在の理解ではひどい考えだといえる」
●リステンパート教授「(エアロゾルは)匂いのようなものだとおもってください。家の中でだれかがチョコクッキーを焼き始める。するとやがてあなたのところにもチョコレートの香りがただよってくるでしょう」。換気が悪い部屋にはエアロゾルが溜まってしまうのです。
最近になって我々の頭の中に刷り込まれた「エアロゾル」という言葉。これは空気中を漂う飛沫、というのはなんとなく理解していましたがいまいち理解できておりませんでした。上のような表現ですとわかりやすく、誰でもイメージしやすいですね。
●ドイツのバイエルン放送は合唱団の協力を得て研究をしているようです。研究者たちは、なにも口につけない状態、マスクした状態、シールドをつけた状態などについて調べているそうです。
特に「フェイスシールド」についての報告は重要かなと。マスクってのはそもそも息が苦しすぎて現実的ではないでしょうから、シールドを使うというのは(歌いにくいとか聞こえないとかそういうのはともかくとして)、合唱団にとって一番現実的な対応策のようにも思えます。ソウルの今月の「マノン」上演にあたってはリハーサルをシールド着用でやっているような写真もありました。
しかしこの研究のプロジェクトリーダーであるマティアス・エヒテルナハ氏によればシールドは「残念ながら意味がない」そうです。エアロゾルはシールドに当たったのち、シールドの周り、部屋全体に広がっていったとのこと。
but in his team’s experiments, the aerosols simply hit the shield, then spread out around it and into the room. “They’re meaningless,” he said. “Unfortunately.”
なるほど・・・。
●ではいま安全な合唱とは?ハルステッド博士「少人数で、屋外で、風が背中からあたっていなければ」
現実問題、土地の狭い日本の屋外で合唱やったらかなりの確率で苦情来ますね。人のいない広大な公園とかでなければ難しい。
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【まとめてあります】合唱とコロナに関する当ブログの記事一覧は以下ページにまとめてありますので併せてお読みください↓