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2021年が襲来

正月三が日もおわり、いよいよ2021年が始まった感がありますでしょうか、ありません、でしょうか。私には全然ありません。なぜかというと、子どもたちが今朝も朝から全速力でギャビーギャビーと大暴れしているからでしょう。トマトは食べたくない、いやだイヤダ嫌だああぁああああああああっ!!!

昨年を振り返ってみますと、3月にフィリップ・コパチェフスキーのツアーを辛うじて実施して以降、すべての招聘企画がおじゃんになりました。ちなみに招聘を予定していたリストは下のページをご覧ください。

https://mcsya.org/2020-mcs-info/

風邪と一緒で、夏になれば収まるんじゃないのか、パンドルフォはできるんではないか、と期待をかけながらパンドルフォ公演のチケットを販売し、速攻でほぼ完売しましたけれど、これもだめでした。9月に予定していた“地球一のギタリスト”マルツィン・ディラのツアーも早々に中止。国内10公演が予定されていただけに本人もマネージャーもがっかり。

中止中止中止。

秋の企画としてあったティモシー・リダウトのヴィオラリサイタルおよび「はじめてのヴィオラ」と題した『楽器を触ったことのない子どもたちを対象にした「はじめの一歩」企画ツアー』もあえなく泡となって消えてしまいました。コンサートホールからの引退を宣言、最後の来日を予定していたアレクセイ・リュビモフのピアノリサイタルも中止。昨年5月に予定されていたロマン・キムの公演は今年2月に延期としましたが、これも中止となりました。つまり、今年の公演についても今後どうなるかわかりません。

MCSではこの状況のなか、邦楽、邦人アーティストに関わりを持たせていただけることとなり、昨年秋以降これまでに3公演の企画に携わることができました、今後も企画をしてまいります。また、不肖私が本を出版させて頂くなんていうことができたのは、このコロナで予定が軒並み潰れ、幸か不幸か時間ができた、ということもあります。

https://mcsya.org/from-notes-to-notes/

それにしても、今年予定されている公演(延期分含む)やツアーは無事に開催できるのか。現在の状況を鑑みますと今年も前途多難では、少なくとも暖かくなるまでは予断を許さないのではという思いはなかなか消えません。海外から再びアーティストが来日できるようになったとしても、コンサート会場にはお客様が集まりますでしょうか。

飲食大声、そういうものが危ないと言われていて、クラシック音楽のコンサートは、少なくとも客席側は静かに座っているだけなので(ブラボーおじさん除く)安全だといわれるのですが、それでも心理的ハードルは低くないと感じます。

昨年よりつづく経済的なダメージはより広がっていき、人々のエンタメに向けられる財布の紐はますますかたくなっていくのではないか?

さまざまな困難が今年も待ち受けているとは思いますが、今年一年が我々にとって、またこの文章をお読みいただいている皆さまにとって良い年になりますことを願っております。我々には願うことぐらいしかできませんけれども、それでも願いや希望を持たぬことにはどうにもなりませんので。