しかし日本はきな臭いことになっておりまして、また出るみたいですね、緊急事態宣言が。
で、緊急事態宣言中イベントは無観客を要請かみたいなニュースも出ていて、もしかしてコンサートホールも閉鎖になるのではという憶測も飛び交っております。プロ野球などは無観客が決定した(?)ようです。テレビ中継があるプロ野球の場合は無観客でもまだ収入はあるのかもしれませんが(それだって赤字でしょうけれど!)、クラシック音楽のコンサートが「無観客」となると主催者の収入はほぼ絶無となり、無観客が決定したら公演がバタバタと中止に追い込まれるかもしれません。
しかし、中止したって関係者一同大赤字!!という事は、今一度強調しておきたいと思います。主催者としたらホールレンタル代は返ってこないかもしれない、使った広告宣伝費は戻ってこない、チケットを返金するにあたって告知や手数料など様々な費用が発生する。加えて中の人達のモチベーションが下がる。出演者側からするとそのコンサートで得られたはずの収入がなくなり、モチベーションのみならず生活を維持することが困難になる。
貸す側のホールの立場で考えても「中止だからレンタル代返して」という要望がバンバン出るし、苦渋の決断で「返さない」と決めたならあそこは返さなかった!と悪評を立てられる。当然のことながら新規借り手の数も減る。たまったもんじゃない。ホールの維持管理にはね、めちゃくちゃお金がかかるんですよ。借り手がいないと回らないんですわ。
数々のネガティブ要因がのしかかってくるのであります。
日本の法律では強制力はないから宣言中もコンサートを「強行開催する」という選択肢もありうるのですが、強行してもチケットの売れ行きはピタッと止まる(コンサートホールの客席でクラスターは発生していないとは言え消費者マインドはさらに低下する)。キャンセルの数も増えるだろうから赤字が増大する危険がある。また「あそこは強行した」と批判の声にさらされる可能性もあり、文字通り「進むも地獄退くも地獄」だ。
誰もがアンハッピーになれる最悪のウィルス、それがコロナ。
一方でイタリアではどうやら26日より一部地域で劇場再開することになりそうです。イエローゾーンに指定された地域で再開が認められる。
イタリアは感染状況に応じて地域をホワイト→イエロー→オレンジ→レッドに区別していて、4月19日現在、ホワイトとイエローはなし。プーリア、サルディーニャ、ヴァッレ・ダオスタの3つの地域がレッド、それ以外はオレンジとなっていますが、26日よりモリーゼ、カラブリア、シチリアを除く地域がイエローに変更される可能性がある、ということだそうです。以上、イタリアの地理がしっかり頭に入っている方限定の情報でした(私は見事に除外される、と告白せざるを得ない)
そういうわけで、上記イエローゾーンに入るとおぼしきフィレンツェ五月音楽祭、ヴェネツィアのフェニーチェ歌劇場などが再開をアナウンスしています。以下はフィレンツェ五月音楽祭の発表↓
Al nostro gentilissimo pubblico Speriamo davvero che potremo condividere tutti una buona, anzi ottima, notizia e cioè…
Teatro del Maggioさんの投稿 2021年4月21日水曜日
「イエローゾーン」になる地域では、劇場以外に屋外でのスポーツ、映画館、ライブハウスが許可される。また屋外でのみレストランやバーの営業が可能となり(滞在は1時間以内)。幼稚園、小学校、中学校も再開されるようです。よかったですね。
・・・って他国のことよりも自国のことを心配すべきですけれど。